犬が人間の赤ちゃんを守るのはなぜ?犬が赤ちゃんをあやしたり、好きになる理由

犬によっては人間の赤ちゃんの世話をしようとしたり、守ろうとしていろいろな行動をとることがあります。犬は赤ちゃんのことをか弱くて援助が必要な存在だということが分かるのか、寛容な態度をとったり、寄り添ったり優しくあやすような行動をとります。犬が赤ちゃんのことをどのように認識しているのかは分かりませんが、犬が赤ちゃんを守った事例は沢山あります。ここでは犬が赤ちゃんを守る理由や行動などをご紹介します。

目次

犬は赤ちゃんを守ろうとすることがある?

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個体差や犬の性格にもよりますが、犬はときどき人間の赤ちゃんや幼い子供を守るような行動を見せることがあります。
あやしたり、優しく寄り添うその姿はまるで、自分の子供を守ろうとするかのようにも見えます。しかし、犬はどうしてこの行動をするのでしょうか?

犬が赤ちゃんを守るのは偶然ではない

犬が赤ちゃんを守る行動については動画などでも複数あげられているので、それらを見ることで確認することができます。

犬がなぜこのような行動をとるのかについては様々な説がありますが、偶然ではなく犬は意図してそのような行動をとっていると考えられています。
また、犬が赤ちゃんを守ったという話は世界中で取り上げられており、たくさんの事例があります。

犬が赤ちゃんのことを守った事例

犬が赤ちゃんを守ったという話は、ときどき世界でもニュースとして取り上げられることがあります。ここでは犬が赤ちゃんのピンチを救ったさまざまな事例をご紹介します。

毒ヘビから赤ちゃんをかばったドーベルマン

オーストラリアのケアンズに住むスヴィリシク家はある日虐待をされていたドーベルマン、カーンを引き取ります。
スヴィリシク家にはシャーロットちゃんという一歳半の女の子がいました。

カーンがスヴィリシク家に引き取られて4日ほど経ったある日、シャーロットちゃんが庭で遊んでいると巨大な毒ヘビが現れます。
毒ヘビに気づいたカーンはシャーロットちゃんを鼻で押して安全な方へと移動させようとしますが、シャーロットちゃんは毒ヘビのことが分からないためなかなか動こうとしません。

毒ヘビがシャーロットちゃんを襲おうと構えたとき、カーンは間に入りシャーロットちゃんの服をくわえて毒蛇がいない方へと投げ飛ばしました。
カーンはシャーロットちゃんの身代わりになる形で毒ヘビに噛まれてしまいましたが、その後血清を打って無事回復したそうです。

火事から赤ちゃんを守った犬

アメリカに住んでいるエリカさんはある日、生後8ヶ月の娘ヴィヴィアンちゃんと、6歳の愛犬ポロを家に残して数分だけ車で外出中でした。

しかし、家に戻ると自宅が炎上しており、エリカさんは近所の住民と協力して子供達を救出しようとしますが、火の勢いが強すぎて中に入ることができませんでした。
その後、消防隊が到着し、消防士は急いで家の中へと突入し、ヴィヴィアンちゃんを救出します。

驚くことに、この消防士が突入したとき愛犬のポロはヴィヴィアンちゃんの体に覆いかぶさり火事から体を守っていました。
残念ながらポロは助からず命を落としてしまいます。

しかし、その甲斐あって、ヴィヴィアンちゃんはひどい火傷のケガを負ってしまいますが、命を取り留めることができました。
身をていして子供を守る、まるで本当の親のような行動をとったポロでした。

赤ちゃんを優しく運んだ野良犬

サウジアラビアの新聞で取り上げられた驚きのニュース。
ある日、1匹の野良犬が赤ちゃんをくわえているところが目撃されます。
一見お腹を空かせた野良犬がこの赤ちゃんを食べようとして運んでいるのかのように見えますが、なんとこの犬は近所の家の玄関に赤ちゃんを置いて人間に渡そうとします。

気が付いた住人がすぐに赤ちゃんは病院へ連れて行ったところ、赤ちゃんは生きており、犬の歯型や傷はありませんでした。
この赤ちゃんは生まれたばかりでへその緒があり、ゴミ箱に放置され泣き叫んでいたところを犬が拾って連れてきました。

犬の母性が赤ちゃんの命を救ったのです。この件があって以来この野良犬は地元住人たちにとても大切に飼われているそうです。

犬は赤ちゃんのことを認識している

犬にもよりますが、基本的に犬は人間の赤ちゃんに優しいしぐさを見せることが多いと言われています。
そのため、人間の赤ちゃんのことを”赤ちゃん”であるときちんと認識していると思われます。

においや声から赤ちゃんであることを認識している

一説では赤ちゃんからする独特なにおいや泣き声などから、犬は赤ちゃんであることを認識しているのではないかと言われています。
また、人間を含め、多くの動物の赤ちゃんは顔のパーツが中央に集まっています。こうした特徴は赤ちゃんが周囲からの援助を受けやすくするためのものだと考えられています。

そのため、犬は人間の赤ちゃんだけでなく、よその犬の赤ちゃんやほかの動物の赤ちゃんにも同じように優しく接することがあります。
例えば猫の赤ちゃんなどに対しても、犬は同じように寛容な態度をとり、親代わりとなって世話をすることもあります。

人間が赤ちゃんを可愛いと思うのと同じように、犬も赤ちゃんの顔立ちやにおい、声などから守ろうとする本能が反応しているのかもしれません。

犬が赤ちゃんを守る理由

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犬が赤ちゃんを守るような行動をとるのにはいろいろな理由があると言われており、様々な説があります。
ここではその代表的な理由をご紹介します。

母性本能が関係している

犬は人間の赤ちゃんを見ることで母性本能が刺激されている可能性があります。
本来なら母性本能は仔犬を見ることで反応するものですが、人間を含め、哺乳類の赤ちゃんの子供には似たような特徴があります。
そのため、その見た目のかわいらしさがメス犬の母性本能を刺激してる可能性があります。

犬の祖先であると言われているオオカミは群れで生活していますが、その中でも順位付けがあるため、子供を産むのは雌の中でも上位のオオカミだけです。
そして、生まれた子供は群れで世話をして育てるようになっているため、子供を産まなかったメス犬も自分の子供ではありませんが、同じように大切に育てていきます。

犬はこうした習性から自分の子供ではない犬や、ほかの動物の赤ちゃんに対して母親のようなしぐさを見せるのかもしれません。

赤ちゃんには援助が必要だと知っている

赤ちゃんに寛容な態度をとるのはメス犬に限ったことではありません。そのため、母親としての母性本能以外に何らかの理由があると考えられます。

ほとんどの動物の赤ちゃんは体が弱く、生きていくための援助を必要とします。
自分の身を守ることができないため、ペットと触れさせるのは危険を伴う場合がありますが、犬は赤ちゃんに対して寛容態度を示すことが多く、赤ちゃんに何かを教えようとしたり、守ろうとする行動を示す場合あります。

これには犬の親子関係が関与している可能性があります。犬はある程度成長するまで母犬と一緒に過ごし、様々なことを教わります。
こうした記憶から、犬は赤ちゃんを守るべき対象と認識し、寛容に接するのかもしれません。

赤ちゃんを家族であると認識している

犬の祖先だと考えられているオオカミは群れを作って生活をしており、家族である群れ全員で協力して子育てをしていました。

犬にはオオカミの名残が強く残っており、オオカミとよく似た習性がいくつも見られます。そのため、犬は赤ちゃんのことを家族であると認識しており、赤ちゃんのことを守っているのかもしれません。

人の感情に共感している

飼い主さんと長く一緒にいることで、犬は人の行動や表情などから感情を理解できるようになると言われています。
また、人の感情に対して共感することがあるのではないかとも考えられており、飼い主さんが嬉しそうにしていると犬も尻尾を振って喜んだり、反対にイライラしていると怯えたり、イライラがうつってしまうことがあります。

そのため、飼い主さんが赤ちゃんを可愛がり、大切にしているとその気持ちが犬にもうつり、優しく接したり何か危険があると身をていして守ろうとするのかもしれません。

赤ちゃんを守ろうとするときに見られる犬の行動

事例でも紹介したように、犬は赤ちゃんを守ろうとするときに様々な行動を見せます。ここでは犬が赤ちゃんを守ろうとするときに見られる主な行動をご紹介します。

赤ちゃんのそばを離れない

犬が赤ちゃんを守るべき存在だと認識すると、まるで自分の子供であるかのようにそばに寄り添うようになります。

主に一緒に寝たり、寝ている赤ちゃんの近くに座ってじっとしてときどき顔や手を舐めます。また、赤ちゃんがハイハイをしたり、よちよちと歩いていく近くを一緒について回ることがあります。

赤ちゃんに触ろうとすると攻撃的な態度をとる

犬が赤ちゃんを守ろうとして回りの人に攻撃的な態度を見せる場合があります。例えば赤ちゃんに触ろうとすると唸り声をあげたり、噛みつこうとします。

ちょうど犬が何かものを守るときに見せるしぐさと同じような感じに赤ちゃんの近くに頭を置き、守りの姿勢をとります。
場合によっては家族に対しても唸り声を上げてしまうことがあるので注意が必要です。

赤ちゃんをあやす

赤ちゃんが泣くと必死になってあやそうとすることがあり、主に近くに寄り添って顔を舐めたり、音のなるおもちゃなどを持ってきます。また、赤ちゃんが喜ぶ行動を何度もとります。

例えばハイハイする赤ちゃんと追いかけっこをしたり、犬が軽快に動く姿を見て赤ちゃんが笑う場合は繰り返しその行動をとって赤ちゃんを喜ばせようとします。

ポイント

このように犬は赤ちゃんに対して優しく寛容な態度を見せることがあります。どうして犬が赤ちゃんに対してそのような態度を見せるのかは分かりませんが、身をていして危険から守る行動をとることから、自分の家族、または大切な存在だということを認識しているのだと思われます。

しかし、犬の中には赤ちゃんや小さい子供が苦手な子もいます。乱暴に引っ張られることでストレスを感じたり、犬の性格やしつけ次第では赤ちゃんに危害を加えることもあるので、注意しましょう。