犬が赤ちゃんを噛む事故やトラブルに注意!関係について知っておこう

犬と赤ちゃんを同居させるときに一番心配なのが噛むという行為だと思います。実際に飼っていた犬が赤ちゃんに噛み付いたという事例がたくさんあり、犬に噛まれることで赤ちゃんが大怪我をしたり、死亡してしまうという悲しい事件が起こっています。こうした事故やトラブルを防ぐためには、犬の性格や気持ちを理解し、犬と赤ちゃんを正しく触れ合わせる必要があります。犬と赤ちゃんの関係やトラブルの原因などをご紹介します。

目次

犬と赤ちゃんの関係について

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犬と人間の赤ちゃんの関係は犬の年齢や家庭の環境、接し方によって変わってきます。
例えば、もともと家を飼っていた家族に赤ちゃんが生まれた場合と、赤ちゃんがいる家に犬を迎え入れたときでは赤ちゃんに対する犬の認識が異なります。

犬は人間の赤ちゃんをどう見ているのか?

犬は1〜2歳で大人になりますが、犬の精神年齢は人間で例えると3〜4歳程度だと言われています。そのため、人の子供と犬は似た者同士ということになります。
赤ちゃんは目につく様々なものに興味を示し、ときに予測ができないような行動をとることがあります。これは犬と非常に似ており、犬は興味があるものを見つけるとにおいを嗅いだり、くわえてみたりします。

しかし、似た者同士ではありますが、基本的にお互いのことをあまりよく思っていないことが多いと言われています。
犬の性格や家庭の状況によっても異なりますが、場合によっては子供と犬は飼い主さんを奪い合うライバルのような関係になってしまうことがあります。

また、赤ちゃんは手加減なしで犬を叩いたり、体を引っ張ったり、お昼寝の邪魔をしたりなど乱暴な触り方をします。
そのうえ、大好きな飼い主さんを取られたと思っていたり、予測ができない行動をとってくるので、犬は子供に対して恐怖心を抱いたり、ストレスを感じることもあります。

犬は赤ちゃんを噛む危険性がある

犬と子供はお互いのことをあまりよく思っていないことが多いため、赤ちゃんがいる環境で犬を飼う場合は十分に注意する必要があります。
赤ちゃんの行動は予測できないため、犬の心が休まる時間が少なくなってしまうことがあります。また、乱暴に体を触られたり、叩かれたり、引っ張られたりしていると、優しくて寛容な性格の犬であってもストレスが溜まってしまいます。

赤ちゃんがいる家庭で犬を飼うときにもっとも注意すべきなのは、犬が子供に噛み付いて怪我をさせてしまうことです。
犬が赤ちゃんに噛みついた場合、赤ちゃんの体が小さいこともあって、顔や首、頭などを狙うことが多いと言われています。場合によっては子供が大怪我をしてしまう危険があるため、犬の性格や性質を理解したうえで気を付ける必要があります。

犬が赤ちゃんを噛んだ事例

赤ちゃんが飼い犬に噛み付かれるという事件は日本でもたびたび起きています。
なかには重傷を負ったり死亡してしまうケースもあるため注意しなければなりません。赤ちゃんを噛む犬はきちんとしつけがされていなくて、攻撃的な性格の犬だと思われがちですが必ずしもそれだけではありません。
以下はアメリカのカリフォルニア州で起きた事件です。

夫婦はアメリカン・スタッフォードシャー・テリアとグレートデーンの雑種(2歳オス犬)を息子同然にかわいがっていましたが、あるとき飼い主さんのくしゃみにびっくりした犬は隣で寝ていた生後3日の子どもに噛み付いてしまいます。
急いで犬を赤ちゃんから離し病院へ連れて行くのですが、体重が44キロもある犬に噛まれた赤ちゃんは死んでしまいました。

このように仮に普段は大人しい犬だったとしても、赤ちゃんが生まれるなど、家族に新しい仲間が加わることで態度が変わってしまうことがあります。

犬が赤ちゃんを噛む理由

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飼い犬が赤ちゃんに噛み付いてしまうという悲しい事件はたびたび起きていますが、そうしたトラブルを防ぐためには、まず犬がどうして赤ちゃんに噛み付くのかを知っておく必要があります。

ストレス

犬はストレスが溜まっていると攻撃的な態度をとりやすいです。
原因は主に散歩や運動量の不足、コミュニケーションがとれていないなどの欲求不満や体罰などがありますが、もともと犬を飼っている家に新しく赤ちゃんが生まれたことがストレスとなる場合もあります。
犬は新しく家族が増えると困惑してしまい、相手と自分の関係や、新しい家族に対する飼い主さんの接し方などが原因で大きなストレスを抱えてしまいます。

また、人間の赤ちゃんの行動は予測できないため、犬の心が休まる時間が少なくなってしまうことがあります。
乱暴に体を触られたり、叩かれたり、引っ張られたりしていると、いくら優しくて寛容な性格の犬であってもストレスが溜まってしまいます。そのため、急に豹変してカブリと噛み付いてしまうこともあるので気を付けましょう。

ヤキモチを焼いている

新しく赤ちゃんが家族に加わった場合は、赤ちゃんの世話に追われてしまい犬とのコミュニケーションがおろそかになってしまうことがあります。
また、今までは自分だけが愛情を注がれて可愛がられていたのに、赤ちゃんができた途端に周りの人が赤ちゃんばかりをチヤホヤしてしまうと犬はヤキモチを焼いてしまいます。

この説には賛否両論ありますが、犬は本能的に順位付けを行うと言われています。これは家族の中で誰が自分よりも上か下かを犬が自然に決める行為で、後から入ってきた新入りの小さくてか弱い赤ちゃんを下に見る傾向があります。
しかし、飼い主さんは赤ちゃんが来たことで赤ちゃんばかりを優先しているため、犬は自分と赤ちゃんの関係が分からずイライラしたり、不安を感じてしまいます。そうなると、犬は飼い主さんの気を引くために粗相をしたり、ご飯を食べなくなるなど問題行動を引き起こししたり、赤ちゃんに対して吠える、噛むなどの敵対行動をとるようになります。

自分が一番偉いと思っている

きちんとしつけができていない犬は赤ちゃんに対してではなく、飼い主さんのことも下に見てしまう場合があります。つまり自分が一番だと思っているため、家族が自分に対して”挑戦している”と感じる行動をとると攻撃的な行動を示します。

これは「優位攻撃性」と呼ばれ、「犬がくわえているものに手を伸ばす」「食事中に近づく」「撫でる」「体をおさえたり、移動させようとする」「ブラシをかける」「目を見つめる」などの行動が犬に対してこちらが優位であるという意味にとらえられてしまいます。こうなると、何も分からない赤ちゃんはそこにいるだけで突然噛まれてしまう危険があります。

子犬の頃の経験

子犬の頃の経験が赤ちゃんに対する接し方に大きな影響を及ぼします。子犬の頃に母犬に優しく育てられた犬はその後、人間の赤ちゃんに対しても友好的で愛情深く接する優しい性格になると言われていますが、反対に、母犬からすぐに引き離されたり、愛情を受けず育った犬は人に懐きにくく、攻撃的な性格になる傾向があります。
しかし、可愛がるだけできちんとしつけをせずにわがままに育った犬も人に対して友好的でなくなることが多いです。

また、犬には社会化期というものがあり、生後12~14週の間にいろいろな人や犬と触れ合わせることで人間社会に溶け込み、人や他の動物に対して友好的になります。
しかし、この時期に誰ともふれ合わず同時に部屋の中だけで過ごしてしまうと、犬や人に対して恐怖心を持ってしまいます。

興奮している

何らかの理由で犬が興奮していると、近くにいる人に噛み付いてしまう場合があります。

例えば、遊びで興奮し過ぎているときに近くで大きな声を出した赤ちゃんに噛み付いてしまったり、犬同士が喧嘩をしているときに近くにいることで噛み付かれてしまうことがあります。

遊びのつもり

犬はじゃれているときなどに遊びのつもりで唸ったり、歯を立てて噛んだりすることがあります。いわゆる「甘噛み」と呼ばれるものですが、成犬になっても甘噛みが治っていない場合、甘噛みが強すぎて痛いことがあります。

特に赤ちゃんは大人と比べて皮膚が弱いので注意が必要です。

びっくりした

犬はびっくりしたときにも噛み付いてしまう子がいます。
例えば、寝ているときに赤ちゃんに触られたことでびっくりして噛み付いてしまうことがあります。

他にも急に大きな音が鳴ったとき驚いて近くにいる赤ちゃんを噛んでしまったりすることがあるので、臆病で神経質な性格の犬には気をつける必要があります。

犬が守っているものに手を伸ばした

犬は自分のものを守る行動をとることがあります。そのため、犬によってはおやつやお気に入りのおもちゃに手を伸ばしたり、犬がご飯を食べているときに触ることで噛まれる場合があります。

赤ちゃんだけでなく飼い主さんに対しても大切なものを取られまいと威嚇することがあるので、こうした傾向が見られる犬には注意しましょう。

犬と赤ちゃんの事故を防ぐには?

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犬と赤ちゃんの事故を防ぐためには、犬の性格を理解した上で適切なふれ合わせ方をとる必要があります。
温厚で友好的な性格の犬であっても、もしもということがあるので「うちの子は大丈夫」と油断せず万が一に備えましょう。

今まで通り犬に接する

もともと犬を飼っていた場合、赤ちゃんが生まれたことによって世話におわれてしまい、犬とのコミュニケーションがおろそかになってしまうことがあります。

また、今までは自分だけが愛情を注がれて可愛がられていたのに、赤ちゃんができた途端に周りの人が赤ちゃんばかりをチヤホヤしてしまうと犬は拗ねてしまいます。
そうなってしまわないように、赤ちゃんを家に連れて帰ったら、犬に赤ちゃんの存在を知らせつつ、今までと同じように犬に接してあげましょう。

常に監視する

犬と赤ちゃんをふれ合わせるときは、特に危険がない犬だと分かっている場合でも必ず監視しておきましょう。
「うちの子は絶対に大丈夫」と思っていても万が一のことがあるので、必ず間に入れるように見守ります。

また、赤ちゃんが犬の毛や耳を引っ張ったり、目や口の中に手を入れようとしたときでも、監視しておくことでやめさせることができます。赤ちゃんの安全を守りつつ、犬のストレスにならないように常に見ておきましょう。

犬が休める場所を確保してあげる

赤ちゃんが自分から動けない状態の場合は特に心配いりませんが、ハイハイしたり少しずつ歩けるような年齢になってくると、自分の意思でいろいろな場所を動き回るようになるため犬をしつこく追い回してしまうことがあります。

こんなときに、逃げる場所がないと犬は常に触られたり、追われてしまいストレスが溜まってしまいます。
そのため、そうならないようにベビーゲートを設置して境界を作ったり、反対に子供が入れないように犬のスペースをサークルで作ってあげましょう。また、寝ているときや食事中など赤ちゃんに邪魔されることがなくなるので、犬が子供との相手に疲れたときにいつでも逃げられるような環境を作ってあげることが大切です。

ストレスを軽減する

ストレスは問題行動の原因となり、いうことを聞きにくくなる原因となるので、普段から犬のストレスが溜まらないように気を配ってあげましょう。散歩はきちんと行う、十分に運動をさせるなど、欲求不満にならないように普段からしっかり発散させておきましょう。

しっかりと愛情を持って接することで犬も飼い主さんを信頼するようになるので、飼い主さんが大切に可愛がっている赤ちゃんに対しても同じように優しく接するようになります。

しつけをきちんと行う

甘やかしてばかりいると犬はいうことを聞かなくなるだけでなく、攻撃的な態度をとるようになってしまいます。そのため、子犬の頃からきちんとしつけを行います。
犬は飼い主や家族に対して自分の方が優位だと感じて頻繁に吠えたり、自分に従わせようとして噛むようになってしまうので、日頃から犬が優位となるような行動を極力とらないようにしましょう。

犬が自分の優位性を示す行動には、犬を体の上に乗せる、自分よりも高い位置に登らせる、前足を人の体にかけさせる、人間と同じ寝床で寝る、犬にねだられて食べ物を与える、ソファーやベッドなどの場所を犬に譲る、などが犬を優位にさせてしまう可能性があると言われています。

また、「おすわり」「ふせ」「まて」など基本となるしつけを覚えさせ、きちんと指示に従わせるようにしておきましょう。散歩の前や遊ぶ前、食事のとき、犬の要求を叶えてあげるときなどはまずこちらから指示を出しておくことで、犬との正しい関係を築くことができます。

ポイント

このように犬はいろいろな理由で赤ちゃんに噛み付いてしまうことがあります。安心してふれ合わせることができる犬にするためには、きちんとしつけを行い、愛情深く接することが大切です。また、日頃からしっかりコミュニケーションをとり、散歩や運動を行ってストレスを溜めさせないようにしておきましょう。赤ちゃんを家に連れてきたことで、犬によっては大きなストレスになることもあるので、しっかりとケアをしてあげましょう。また、どれだけ愛情深く育てていても、犬は驚いたときや興奮したときなどに本能的に噛み付いてしまうことがあるので、赤ちゃんとふれ合わせる場合は常にそばで見守ることが大切です。