犬が急に甘えるようになった?病気が原因になっている可能性も

もともとはそれほど甘えてこなかった犬が急に甘えてくるようになった場合、可愛いと思う反面どこか悪いのかと不安に感じてしまう人もいると思います。犬が甘えるのには様々な理由がありますが、なかには甘えているわけではなく、何らかの病気や怪我が原因で甘えるときと似た行動を取っている場合があります。ここでは犬が急に甘えるようになった原因や、関係する病気や怪我などをご紹介いたします。

目次

犬が急に甘えるようになった

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普段はそこまで甘えてこなかった犬が、急に甘えてくるようになったり、今まで家の中を一人でいても平気だった犬が急に後をつけてくるようになったということはありませんか?

突然犬が甘えん坊になった場合、急な変化に不安を感じてしまうと思います。一般的に犬は甘えることが好きな動物なので、様々な理由で飼い主さんに甘えようとしますが、急に甘えるようになった場合は、何らかの問題を抱えている可能性もあります。

急に甘えるようになった犬が見せる行動

犬は甘えるときにいろいろな行動を見せることがありますが、以下のような仕草を急に取るようになった場合は、状態や体調の変化が原因となっている可能性があります。

 

手や顔を舐める

子犬の頃に母犬の口もとを舐めることでご飯をもらっていた名残から、犬は甘えるときに人の手や顔を舐めることがあります。また、ご飯をもらうための行動であったこともあり、お腹が減っているときや、おやつやご飯を要求するときにもこうした行動を取ります。

しかし、犬は不安を感じているときにも、気持ちを落ち着かせるために人の顔を舐めることがあるので、急に顔を舐めて甘えてくるようになった場合や頻繁に顔を舐め続けてくるような場合は、何らかの不安を感じている可能性があります。

鳴き声をあげる

子犬は母犬などに甘えるときに「クンクン」という鳴き声を出しますますが、これらは主に寂しいから甘えたい、構って欲しいという気持ちのあらわれだと言われています。
そのため、飼い主さんに甘えるときにも高い声で「クンクン」という鳴き声をあげますが、頻繁にこのような鳴き声を出す場合は体調不良や何らかの病気が原因の場合もあるので注意が必要です。

体を寄せる

犬は甘えるために飼い主さんに体を寄せたり、くっつけることがあります。これも、信頼した相手に甘えるための行動だと言われており、体をくっつけて甘えることで安心感を得ようとしています。

しかし、急に体を寄せるようになった場合は、何らかの不安を感じていたり、怪我や病気などが原因で体に痛みを感じている場合もあるので注意しましょう。

家の中をついて回る

飼い主さんが家の中を歩くと、犬がどこへ行くのにもついていこうとすることがあります。これも甘えによる行動で、大好きな飼い主さんに構ってもらおうと思って後ろをついて歩いています。

しかし、あまりにも過剰に後ろをついてくる場合や、急にこうした行動を取るようになった場合は飼い主さんと離れることによる不安から後ろをつけている可能性もあります。

犬が急に甘えん坊になる理由

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犬はいろいろな理由で急に甘える頻度が増えたり、必死に甘えるような仕草を見えるようになります。なかには体調不良や病気が原因ということもあるので気を付ける必要があります。

年をとると甘えん坊になる

犬は年をとることで甘えん坊になる場合があります。犬にもよりますが、年をとると少しずつ体が弱くなっていくためか、急に寂しがり屋になって家の中をついて回ったり、心細さから近くに寄ってくる回数が増えるようになります。

なかにはトイレやお風呂など、家の中をどこまでもべったりついてくるような子もいます。原因が加齢によるものであれば特に問題はありませんが、老犬になると病気などにかかりやすくなるので、定期的に健康診断を受けさせておくと安心です。

恐怖や不安を感じている

犬は不安や恐怖を感じると、急に甘えるような仕草を見せるようになります。例えば、近所で工事が行なわれている場合、ドリルの音や振動を怖がってしまったり、交通量が多い場所に引っ越すことで車のエンジン音が怖くて飼い主さんに助けを求める場合があります。

また、引越したばかりの家に慣れていなかったり、留守番中に何か怖い経験をした場合も不安から家の中をついて回るようになります。

犬は恐怖や不安を感じていると、甘える行動とは別に以下のような行動を見せるようになります。

・尻尾が垂れる
・尻尾を後ろ足に挟む
・耳を後ろに倒す
・不安そうな表情になる
・口を閉じる
・自分の体を頻繁に舐める
・家の中のものを噛む
・よだれを垂らす
・鼻水が出る
・体が震える
・前足の片方を浮かせた状態で固まる
・トイレに失敗する
・狭い場所に逃げ込む
など

また、家の中を頻繁について回っているときは、分離不安症の可能性があります。

分離不安症

分離不安症とは、犬が飼い主さんと離れたときに不安から問題行動を引き起こすことを言います。
例えば、一人でいることが不安なため、飼い主さんの後をどこまでもついて歩くようになったり、留守番のときに不安から吠え続けるようになってしまいます。

また、症状がひどくなると自分の家の中のものを壊したり、自分の体を舐め続けたり噛むなどの自傷行為をするようになります。

分離不安症の原因

主に、子犬の頃から必要以上に犬とコミュニケーションを取って甘やかし過ぎている場合や、常に抱っこする、撫でるなど犬への過干渉が分離不安の原因となります。

しかし、これらに心当たりがないような場合でも留守番中など飼い主さんがいないタイミングで雷の音を聞いた、ものが落ちてきて体に当たったなど、何らかのトラブルがトラウマとなってしまい、急に分離不安症を引き起こすことがあります。
そうなると、不安から急に甘えるような仕草を見せるようになります。

分離不安の対処法

分離不安症を解消するためには、日ごろからケージに入れるなどして、一人でいることは特別なことではないと思わせましょう。そのためには、まず短い時間から徐々に留守番させることに慣れさせる必要があります。

最初は犬をケージやクレートに入れた状態で、家の中から出ずに犬が見えなくなる場所へ移動して隠れます。
犬が吠えている場合は、鳴き声が止んだタイミングを見計らって犬の元へ戻りましょう。犬の元へ戻ったらおやつなどのご褒美を与えしっかりと褒めてあげます。この距離や時間を少しずつ伸ばすことで犬の分離不安を改善できる可能性があります。

実は甘えていない

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犬は甘えるときに「クンクン」という鳴き声をあげることがあります。しかし、犬は甘えよとしていないときにもこのような鳴き声を出すことがあります。

寒さを感じている

犬は寒さを感じているときにも「クーン」という寂しそうな鳴き声をあげたり「ピーピー」と鼻を鳴らすことがあります。
犬は寒さに強い動物だと思われがちですが、犬種によってはそれほど寒さに強くなかったり、暖かい地域に住むことで寒さに弱くなってしまうことがあります。寒さによって犬が震えていたら注意しましょう。

長時間冷たい気温にさらされることで急激に体温が下がり、低体温症を引き起こしてしまうことがあります。
低体温症を発症すると体温が低下して元気がなくなり、唇、歯茎、舌などが青紫色に変色するなどの症状があらわれます。最悪の場合、命にかかわることもあるので、すぐに暖かい場所へと連れて行きましょう。

発情期

犬は発情期に入ると「クンクン」という鳴き声をあげることがあります。犬の発情期は生後およそ7〜8ヶ月ほどで始まり、メス犬は小型犬の場合年に2〜3回、大型犬の場合は1〜2回ほどおとずれます。オス犬の場合は明確な発情期はありませんが、メス犬のフェロモンを感じ取ると子孫を残そうと発情することがあります。

また、偽妊娠を引き起こしている際にも同様なことが確認されます。
メス犬の場合は偽妊娠といって体に妊娠したかのような症状が出ることがあり、ちょうど人間の女性が想像妊娠をするのと同じように、乳腺が腫れ、お乳やお腹も大きくなります。

他にもつわりのような症状が起こったり、母乳が出ることもあります。偽妊娠を発症することで犬の行動に変化があらわれ、部屋の隅っこなどの狭くて落ち着く場所に新聞紙やタオルを集めて巣作りをするようになります。また、落ち着きがなくなり攻撃的になる場合もあり、おもちゃやぬいぐるみなどをくわえて離さなくなったり、母乳を与えるような仕草を取るようになります。

病気が原因の場合も

犬は怪我や体調不良で体の調子が悪いときにも「クンクン」と甘えているような鳴き声をあげることがあります。
主に体の痛みや辛さから声が出ているような状態なので、なるべくすぐに病院へ連れて行き検査を受けさせましょう。

ヘルニア

犬が不安そうに「クーン」という鳴き声をあげる、頻繁に体をくっつけてくる、甘えている様子がどこか必死に見える、などの症状が見られた場合はヘルニアを発症している可能性があります。

ヘルニアとは、体の組織が正しい場所から飛び出した様態のことです。腰痛の病気である椎間板ヘルニアは骨の間に挟まっている椎間板がずれたり、外へ飛び出してしまった状態となります。椎間板ヘルニアは痛みから動けなくなったり、抱っこを拒むなどの症状が見られるようになります。

椎間板ヘルニアは主に以下の犬種に発症しやすいと言われています。
・ダックスフンド
・狆(ちん)
・バセット・ハウンド
・コーギー
・ラサアプソ
・シー・ズー
・ペキニーズ
・コッカースパニエルなど
治療を受けない限り完治することはないので、すぐに病院で検査を受けさせましょう。

犬の椎間板ヘルニアについて

認知症

犬も人間と同じように認知症になることがあります。主に老犬がかかる病気で、認知症になるとまるで子犬の頃に戻ったように甘えん坊になったり、寂しさから「クンクン」という鳴き声をあげるようになります。

他にもぼーっと一点を見つめたままになったり、同じ場所をぐるぐる回る、食欲が増す、急に吠え始めるなど、行動に異常が出るようになった場合は認知症を疑いましょう。

ポイント

犬が急に甘えん坊になるのには、年齢、不安や緊張、発情期、怪我や病気による体調不良などが関係しています。年をとることで寂しさから甘えるようになった場合は特に問題ありませんが、体調不良による不安や痛みから鳴き声をあげているような場合は注意が必要です。また、何らかの原因で飼い主さんと離れることが怖くなってしまうと、急に甘えん坊になってしまうことがあるので、家の中をどこまでもついてくるようになった場合は問題行動を起こさずきちんと留守番をできるか確認しておきましょう。