犬はどのように痛みを感じるの?鳴く、震えるなど、犬が痛みを感じたときのサインについて

犬はどのように痛みを感じているのか気になったことはありませんか?注射や病院を嫌がることから、犬も痛いのは苦手なのでしょうが、痛そうな仕草を見せることはほとんどないように思えます。ときには、私たちでは我慢できないような痛みでさえ何事もなかったように振るまうため、病気の発見に遅れてしまうことも多々あります。ここでは犬が痛みを感じたときに見せるサインやどのように感じているのかをご紹介いたします。

目次

犬は痛みを感じる?

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犬がどのように痛みを感じているのか疑問に思ったことはありませんか?
不意に尻尾を踏んでしまったときに「キャン!」という鳴き声をあげたり、痛い思いをした場合、犬は次からそれを避けようとするため、当然痛みを感じていると思われますが、人間と比べて犬は痛みに強い傾向が見られます。

例えば、人間であれば日常生活を送るのに支障が出るくらいの症状が出てている場合でも、犬はそこまで辛そうにしていなかったり、飼い主さんが怪我や病気に気がつかないくらいケロっとした様子で過ごしていることがあります。

犬は痛みに強い?

女性が出産するときの痛みを男性が知ることができないのと同じように、犬がどのように感じているのかは犬自身にしか分かりません。
そのため、犬の痛覚のレベルについて断言することはできませんが、犬は人間であれば我慢できないほどの痛みが出るような病気を患っていても元気に過ごすことがあり、限界まで普段通りに過ごしてしまいます。そのため、人間よりも痛みに強い、あるいは痛みに関して敏感でない可能性があります。

一説では、怪我や病気の痛みによって動けなくなってしまうと自然界で生き延びることができないため、野生動物は人間とくらべて痛みに鈍感だと考えられています。
また、犬には痛みを感じていても何事もないように振るまう習性があります。

犬は痛みを我慢する

犬は人間よりも痛みに強いだけでなく、とても我慢強い動物だと言われています。
野生の世界では体が小さく、力や足の速さが大人よりも劣っている子供は常に狙われます。

病気や怪我もそれと同じで、体が弱っている個体は相手に気づかれることで狙われやすくなってしまいます。

そのため、犬は限界まで不調を隠し、我慢してしまうことがあります。ときにはそれが原因となって病気や怪我の発見が遅れ、悪化したり、命を落としてしまうことがあるので、犬の様子をよく見て飼い主さんが異変に気付いてあげる必要があります。

犬が痛みを感じているときに見せる仕草

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犬は痛みを感じていると様々な仕草を見せることがあります。そのため、一見元気そうに見えても、普段と違う仕草をとっている場合は不調がないか調べてあげましょう。

息が荒い、呼吸が速くなる

痛みを感じているとと息が荒くなったり、呼吸が速くなります。
犬は気温が高くなるとパンティングといって、「ハアハア」と激しく呼吸をすることでよだれを気化させて体温調節を行います。

そのため、暑いときにも呼吸が荒くなりますが、エアコンがかかった室内など特に暑くない環境で、運動をしていないにもかかわらず荒い呼吸をしている場合は、何らかの病気や怪我によって痛みを感じている可能性があります。

震えが出る

犬は痛みを感じると体が震えることがあります。主に足が震えたり、体を震わせてじっとしているような場合は何らかの病気や怪我が原因となっている場合があるので、他にどこか異変がないか確認しましょう。

片足を浮かせる

犬が頻繁に片足を浮かせたまま動かなくなったり、片足を引きずっているような場合は何らかの病気や怪我によって痛みを感じている可能性があります。

犬は他にも緊張や不安を感じているとき、興奮しているときなどに気持ちを落ち着けようとして片足を浮かせた状態で固まることがあるため、一概に痛みを感じているとは言えませんが、犬に震えが見られる、足をかばっているように見える場合は注意しましょう。

鳴き声をあげる

うっかり犬の尻尾などを踏んでしまったときに、犬が高い声で「キャン」と鳴くのを聞いたことはありませんか?
犬には「キャン」と鳴いたら攻撃を止めるという暗黙のルールがあるため、痛みを感じたときはすべての犬が同じように鳴きます。

犬の体を触ったときなどに犬が高い声で鳴いた場合は、痛みを感じている可能性があるので検査を受けさせてあげましょう。

お祈りをするようなポーズをとる

まるでお辞儀をしているかのようなポーズをとった場合は、何らかの原因によってお腹に痛みを感じている可能性があります。
お尻を上げ、尻尾を垂らしたままの状態でお腹を地面につけて固まっている場合は「お祈りのポーズ」といって、犬がお腹が痛いときに見せる仕草です。

相手を遊びに誘うときに見せる「PLAYBOW(プレイバウ)」という仕草にも似ていますが、このとき犬はあまりの痛さで動けない場合があるので、辛そうな顔をしていたり、お腹を触ったときに鳴き声をあげた場合はすぐに病院へ連れて行きましょう。

特定の場所を頻繁に舐める、気にする

犬には傷口を舐めて治そうとする習性があります。そのため、一見異常がないような場合でも、痛みを感じているとその患部を頻繁に舐めたり、気にするような仕草を見せます。

また、犬は強いストレスを感じることでも頻繁に手や尻尾などを舐めることがあります。舐め続けることは自傷行為につながり、毛が抜け落ち、出血するなどの症状が出てしまうので、いずれにしても注意が必要です。

動くのを嫌がる

犬はどこかに痛みを感じていると元気がなくなり、動くのを嫌がるようになります。
そのため、大好きな散歩でさえ拒否したり、無理に動かそうとすると鳴き声をあげたり攻撃的になってしまうこともあります。

犬が寝心地が悪そうに何度も寝返りをうっているような場合は、何らかの病気や怪我を疑いましょう。

痛みが出やすい犬の病気

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以下は強い痛みが出る病気です。犬が痛みを感じている仕草を見せた場合は、これらの病気が原因となっている可能性があります。

椎間板ヘルニア

「椎間板ヘルニア」とは、骨の間に挟まってる椎間板が外へずれてしまう病気です。何らかの原因で負荷がかかったり、衝撃を受けることで発症することがあります。

椎間板ヘルニアを患うと強い痛みが出るため、動くのを嫌がるようになったり、体に触ったときや段差などを飛び降りたときに「キャン」という鳴き声をあげるようになります。
主にダックスフンドやコーギーのような胴長で足が短い犬種によく発症する病気で、老化することで特に発症しやすくなるので注意しましょう。

詳しくは「犬の椎間板ヘルニア」を参考にしてください。

犬の椎間板ヘルニア

レッグパーセス病

「レッグパーセス病」とは、股関節の一部である「大腿骨頭(だいたいこっとう)」が壊死する病気で、血液が大腿骨頭へと流れなくなることが原因で発症します。

主に小型犬に多く発症する病気で強い痛みが出るため、片足を浮かせたり、引きずるような動きを見せるようになります。
壊死してしまった骨は元には戻らないので、歩行障害など、何らかの後遺症が残ってしまう可能性があります。

詳しくは「犬のレッグパーセス病」を参考にしてください。

犬のレッグパーセス病

尿路結石

「尿路結石」とは、腎臓、膀胱、尿管、尿道中に結石ができる病気のことです。
結石の大きさやできる場所は犬によって異なりますが、尿路のどこかに引っ掛かることで尿が出にくくなったり、結石が動くことで尿路を傷つけてしまいます。

人間の場合と同様に強い痛みが出る病気なので、動くのを嫌がり「お祈りのポーズ」をとるようになります。

詳しくは「犬の尿路結石」を参考にしてください。

犬の尿路結石

外耳炎

犬の「外耳炎」とは、耳の入り口から鼓膜までをつないでいる外耳道に炎症が起きる病気のことです。
最初は耳にかゆみが出ますが、放っておくことで強い痛みが出るようになっていきます。そのため、頻繁に耳を気にしたり、触られるのを嫌がるようになります。

大きな垂れ耳を持った犬種は耳が蒸れやすく、外耳炎を発症させやすいので耳のケアを念入りに行いましょう。

詳しくは「犬の外耳炎」を参考にしてください。

犬の外耳炎

角膜炎

角膜炎とは、眼球の前面を覆っている「角膜」に炎症が起きる病気のことです。
発症することで強い痛みが出るため、頻繁に目をこするようになったり、まばたきをする回数が増えるようになります。

症状がひどいと失明の可能性もあるので、頻繁に目を気にしているような場合はすぐに病院へ連れて行きましょう。

詳しくは「犬の角膜炎」を参考にしてください。

犬の角膜炎

ポイント

犬は人間よりも痛みに鈍感で、我慢強い動物です。野生の名残りから多少の痛みは我慢してしまうため、飼い主さんが異変に気付いてあげる必要があります。病気によっては発見が遅れることで長引いたり、悪化して後遺症が残るような場合があるので、普段から犬の健康チェックを行い、常に異常がないか確認してあげることが大切です。