ミニチュアピンシャーに断尾を行う理由は?手術の必要性について

ミニチュア・ピンシャーといえば尻尾が短いというイメージがあるかもしれませんが、実は生まれつき尻尾が短いというわけではありません。ミニチュア・ピンシャーの多くは生まれて間もない時期に断尾を行い、人為的に尻尾を短く切り取っています。ここではミニチュア・ピンシャーに断尾を行う理由や方法、デメリットなどについてご紹介いたします。

目次

断尾とは?

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「断尾(だんび)」とは、犬の尻尾を短く切ってしまうことをいいます。これは特定の犬種に行われており、ミニチュアピンシャーもその中の一種となっています。断尾は基本的に子犬の時期に行うことが一般的ですが、月齢によってその方法は異なります。

断尾を行う方法

断尾は生後一週間以内の子犬に行う「結紮法(けっさつほう)」と生後8〜9周目くらいの子犬に行う「切断法」の2種類があります。

・結紮法
結紮法では、尻尾に結紮用のゴムを巻きつけて血の流れを止めて壊死させることで断尾を行います。生まれて数日の子犬は痛みに鈍感だと考えられているため、この方法では麻酔を行わずに断尾を行うのが一般的です。

・切断法
切断法とは、名前の通りメスによって尻尾を切断する手術を行います。この方法は生後8〜9週くらいの子犬に行うため、結紮法と違って麻酔が必要となります。

尻尾を切る理由について

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かつて犬の尻尾を切る断尾には様々な意味があったと言われています。牛や羊などを追いかける牧羊犬は家畜に尻尾を踏みつけられてしまう危険があるため、あらかじめ断尾を行っていたと言われていたり、猟犬は尻尾を切ることで瞬発力を高め、獲物の反撃によって怪我をするのを防ぐことができると考えられていました。

そのほかにも、尻尾にウンチがついてしまうのを防ぐためという衛生面を考慮して断尾が行われていたこともありますが、現在行われている断尾は犬種ごとのスタンダードを考慮した美容目的によるものがほとんどだと言われています。

ミニチュアピンシャーに断尾は必要?

犬には犬種ごとにスタンダードと呼ばれるその犬の理想形、”スタンダードな容姿”が定められています。
ミニチュアピンシャーは断尾犬種と呼ばれる犬なので、スタンダードを守るためにほとんどの個体に断尾が行われてしまいます。

スタンダードを守っていないと血統書が発行されないため、必然的にペットショップやブリーダーは断尾を行うことになります。そのため、お店に入るミニチュアピンシャーは断尾が行われた後の状態となります。

断尾のデメリットについて

断尾にはいくつかのデメリットがあると考えられています。まず、尻尾が極端に短くなってしまうと体のバランスが取りにくくなるため、運動能力に影響が出てしまったり、転倒しやすくなる可能性があります。

また、犬にとって尻尾は自分の気持ちを相手に伝える役割があるため、尻尾がなくなってしまうと他の犬と上手にコミュニケーションが取れなくなると言われることもあります。
こうした理由に合わせて、尻尾を切ることは犬に不要な苦痛をともなわせる行為だと考えられているため、一部のヨーロッパの国では断尾が禁止されています。

ポイント

かつて断尾は牧羊犬や猟犬を家畜や獲物からの攻撃から守るために行われていたと言われていますが、現在ではその犬の理想的な姿とされるスタンダードを守るために行われています。ミニチュアピンシャーも断尾を行った状態がスタンダードとなっているため、ペットショップやブリーダーは血統書を発行するために生まれて間もない時期に断尾によって尻尾を短く切ってしまいます。そのため、断尾を行っていないミニチュアピンシャーを飼いたいという場合は専門のブリーダーに尻尾を切らないようにあらかじめ依頼してから予約しておかない限り購入することは難しくなります。